アンバサダーマーケティングとは?
最近注目されているマーケティング戦略の一つに「アンバサダーマーケティング」がある。
アンバサダーマーケティングとは、企業がアンバサダーを任命し、商品サンプルを提供したり、イベントに参加させたりして、そこでの体験等をSNSやブログで発信させるマーケティング手法である。
アンバサダーとは、「大使」のことで、国際交流などの外交を担う使者といった意味で使われることが多い。
アンバサダーマーケティングで言うアンバサダーは、商品やブランドへの愛着度が高い(ブランドロイヤルティ)が高く、口コミを発信する人を指す。
言い換えれば、社外のエバンジェリスト(自社製品等についてわかりやすく説明する啓蒙担当者)なのである。
ネスレに加え、セブンイレブンもアンバサダーマーケティングを導入
アンバサダーマーケティングを早期より実践している企業にネスレがある。
同社は応募者の中からアンバサダーを選出し、コーヒーマシンを無料で提供する。一方、アンバサダーは、アンケートに協力したり、実際にコーヒーマシンを使ってコーヒーを楽しんでいる様子を所定の掲示板に投稿する役割を担う。
セブンイレブンも、2018年4月からスイーツアンバサダーの取り組みを開始した。アンバサダーは店舗で販売されているスイーツの写真と感想をSNS等で紹介する代わりに、クーポンや新商品情報等をメールで受け取ることができる。
アンバサダーマーケティングのまとめ
アンバサダーマーケティングは、SNSやブログを通じた口コミを利用しているという点で、インフルエンサーマーケティングと類似している。
ただし、アンバサダーは、必ずしもインフルエンサーのように多数のファンを有しているわけではない。とはいえ、愛着度の点では、アンバサダーのほうがはるかに高い。そのような人たちが熱心に商品を「語る」ことが、顧客の開拓に大きな役割を果たすことになる。
多くの固定的なアンバサダー(熱狂的ファン)を巻き込んだ戦略は、SNS利用者の拡大に伴い、今後さらに普及していくことになるだろう。