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インチキ(不正取引・詐欺) monkey
business
【例文】
Even now, quite a few people believe that FX trading is monkey
business.
今なお、かなり多くの人々がFX取引はインチキだと思っている。
【ネイティブスピーカーの発音】
【だいじな表現】
even now 今でも
quite a few かなり多くの
FX(Foreign Exchange) trading 外国為替(証拠金)取引
【かいせつ】
① Even now, quite a few people believe that~今なお、かなり多くの人々が~だと思っている。
even nowは「今でさえ・今なお」。
evenは、ここでは「~さえ」という意味の副詞です。
quiteは「かなりの、非常に」、fewは「少ない・わずかの」という意味です。
ただし、fewの前に不定冠詞のaを付けてquite
a fewとすると「かなり多くの」となります。
peopleは「人々」。また異なる人種・国籍などの人々が集まっている場合は、peoplesが使われます。
believeは「信じる・考える・思う」。
believeの名詞形はbeliefで「信条」のことです。credo, faithなども同じく「信条」の意味です。
②FX trading is monkey business:FX取引はインチキだ
FXは、foreign Exchange tradingの略で、「外国為替(証拠金)取引」のことです。現在では、「FX取引」と呼ばれることも多いです。
これは、端的に言えば、利益を得ることを目的として、金利差や価格差のある各国通貨を売買する投資手法を指します。
例えば、1米ドル=100円のときに米ドルを買って、1米ドル=120円まで円安が進んだときに売れば、1ドル当たり20円の利益を得ることができます。
円安とは、米ドルやユーロなどの外国通貨に対して日本円の価値が下がることです。たとえば1ドル=90円と1ドル=100円を比べた場合、1ドル=100円のほうが円安です。
円安の反対は円高で、英語ではstronger yenなどと表現できます。円安や円高の英語表現はいろいろありますので、まとめて書いておきます。
円高:high yen,
rising yen, strong yen, yen’s hike など
円安:cheap
yen, lower yen, weak yen, yen’s decline, yen’s fallなど
trendは、「傾向・流行・趨勢(すうせい)」という意味です。日本語でもカタカナで「トレンド」と言いますね。またtendencyにも「傾向」や「趨勢」という意味があります。
monkey businessは「インチキ・詐欺」。fraud, swindleなども同じ意味です。「悪ふざけ・いたずら」という意味で使われることもあります。
日本語でも、他人のものをこっそり自分のものにすることを「ネコババ」と言うように、動物の名前を取り入れた表現がみられますね。
ほかにも動物の名前を使った英語表現がありますので紹介します。
例えばfoxは、「キツネ」ですが、「ずるい人」という意味もあります。また米国では「セクシーな人」という意味で使われることもあります。
dogは「犬」ですが、「失敗作」など、みじめな存在を示すこともあります。そのためマーケティングでは、売れ行きの悪い商品を「dogs(負け犬)」と呼ぶこともあります。
また、bullは「牛」ですが、「強気筋(値上がりを狙って取引する投資家)」を指すこともあります。またbearは「熊」ですが、「弱気筋(値下がりを狙って取引する投資家)」という意味でも使われます。
なお、これは余談ですが、英語圏では「出来損ない・欠陥品」のことをlemonと表現することがあります。レモンは爽やかなイメージがあるので、日本人からすると意外な訳にも思えるのですが、米国では欠陥車の修理や交換に関する法律を「レモン法(lemon law)」と呼ぶほどポピュラーな意味となっています。
ついでにもう一つ付け加えると、「厄介な問題」のことをhot potatoと言う場合もあるんですよ。確かに焼き立ての芋は熱くて扱いにくく厄介なものですよね(笑)
宮崎哲也著
『はじめての「マクロ・ミクロ経済学」1年生』
明日香出版社