2015年3月24日火曜日

「露骨に」って英語でなんて言う?

※露骨に  blatantly

【例文】
It is disconcerting that the CCO blatantly expressed deep concern over a recent court ruling.
CCOが最近の判決に対して、露骨に深い懸念を表明したのは困りものだ。

【だいじな表現】
disconcerting 困惑する
CCO(Chief Compliance Officer) 最高コンプライアンス責任者
deep concern 深い懸念
court ruling 判決 裁判所の決定

【ネイティブスピーカーの発音】
丸いボタンを押すと音声が流れます。



【かいせつ】
① It is disconcerting that ~:~は困りものだ

It is … that で、「~することは・・・である」という意味です。
この場合のitは形式主語と言い、it自体に意味はなく、意味上の主語はthat以下の内容です。itを「それは…」などと訳さないようにしましょう。

disconcertingは、「困惑する」。
類義ととしては、bewildering, embarrassing, perplexed, puzzling, upsetがあります。


② the CCO blatantly expressed deep concern over ~:CCOが~に対して露骨に深い懸念を表明した

CCOは、(Chief Compliance Officer)の略で「最高コンプライアンス責任者」。
コンプライアンス(compliance)とは法令や倫理を遵守することで、日本語では、「法令順守(遵守)」ということも多いようです。
CCOは、コンプライアンスがきちんとできる体制を作り、運営する責任者です。

企業の役員は、アメリカの影響もあり、財務的な責任を負う役員をCFO、人事的な責任を負う役員をCHOと呼ぶなど、それぞれの責任分担がわかるような名称で呼ぶ企業が増えてきました。

参考までに表にまとめました(↓)。
        

blatantlyは「露骨に・あからさまに」。
「ずうずうしく」という意味でも使います(=in a blatant manner)。

expressは、「表明する・表現する・示す」。
類似表現としては、display, exhibit, illustrate, indicate, reveal, show, suggestなどがあります。また、「発表する」の英語表現には、disclose, give out ,make public, present, publish, releaseなどがあります。

deep concern overで「~に対する深い懸念」。

concernは、「懸念(=fear, anxiety)」のほか、「関心事」「利害関係」「事業体」などの意味でも使います。
ちなみに、going concerns と言えば、「永続事業体」、つまり企業とは一発屋的な投機的ビジネスではなく、「永続的に運営されることを前提とするべきだという考え方」を意味します。

③ a recent court ruling:最近の判決

recentは「最近の」。

court rulingは「判決」judgementsentenceにも同様の意味があります。
陪審(jury)での決定は、評決(verdict)と言います。米国の陪審員はjuror(juryman)、日本の裁判員はlay judgeと呼ばれています。また、陪審員制度はjury system、裁判員制度はlay judge systemと言います。

rulingは、統治や支配、決定などの意味です。
courtは「裁判所」。テニスなどの「コート」も同じ綴りです。

裁判所に関する表現は、次のとおりです。
a district court 地方裁判所
a high court 高等裁判所
the Supreme Court 最高裁判所
最高裁判所だけは、大文字表記が普通です。

ちなみに、裁判によらない「和解」や「示談」は、out of the court settlementなどと呼ばれることがあります。裁判所などの第三者によって行われる「和解」や「調停」は、reconcilementと言います。cf. reconcile「和解させる」。

なお、簡単に、裁判の仕組みについて書いておきます。
日本の裁判所では、通例、「三審制(a three-trial system)」によって審理を受けることが可能です。

一般的には、第一審(地方裁判所)、第二審(高等裁判所)、そして第三審(最高裁判所)という流れで審理が進みます。通例、一審に訴えることを起訴(indictment*, prosecution)、二審に訴えることを控訴(appeal)、三審に訴えることを上告(final appeal)と言います。
ただし、上告(最高裁に提訴すること)した場合でも、必ずしも裁判が行われるとは限りません。最高裁判所に棄却(ききゃく)されることもあるからです。

*indictmentの発音[indáitmənt] cは発音しないので注意。 

棄却(dismissal, rejection)とは、裁判所が申立て等に「理由がない」として、訴訟を退けることです。なお、いったん確定した判決を明確な反証が出たことなどにより再び裁判することは、再審(retrial)と言います。

その他、裁判にかかわる専門用語としては次のようなものがあります。
原告plaintiff(accuser)⇔被告() defendant(accused)

弁護士(lawyer , attorney)、検察官(public prosecutor)、裁判官(judge)、法学者(jurist



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