2015年2月26日木曜日

「物を言う株主」って英語でなんて言う?

※ 物を言う株主:assertive shareholder

【例文】
Some "assertive shareholders" adamantly opposed the utility's policy to push forward restarting its nuclear power plants.
原発再稼働を進めるというその電力会社の方針に断固反対する「物を言う株主」もいた。

【だいじな表現】
adamantly oppose 断固反対する
utility 電力会社などの公益事業体
push forward ~を進める=go(charge, forge, press, push) ahead with
restarting nuclear power plants 原発再稼働

【ネイティブスピーカーの発音】

【かいせつ】
① Some "assertive shareholders" adamantly opposed ~:~に断固反対する「物を言う株主」もいた

someは「いくつかの」という意味のポピュラーな単語ですが、日本語らしい訳にするには「~もいる」とするとよいです。
ちなみにseveralも「いくつかの」という意味です。
ただし、someははっきりと数がわからないが「いくつかある」というのに対し、severalは2~3(a few, a couple of)より少し多いというイメージで「いくつか」という意味を表します。


assertiveは「自己主張の強い・強引な」という意味です。
shareholderは「株主」。stockholderも同じ意味です。
ちなみに株主の会合は「株主総会(shareholder meeting)」と言います。株主総会は、株式会社の3つの機関[株主総会、取締役会、監査役会]の一つです。これについては、最後に【おまけ】で解説しますので、ご覧ください。


adamantly は「断固として」。
opposedは「反対する」名詞形はoppositionで「反対」。試合などの「敵・対戦相手」という意味もあります。
逆に「賛成する」はagree, approveなどを使います。

② the utility's policy to push forward restarting its nuclear power plants:原発再稼働を進めるというその電力会社の方針

utilityは、もともと実用性や効用の意味で使われますが、電気・ガス・水道という意味もあります。ここでは、電気・ガス・水道などの公共事業を指しますので、「電力会社」と訳しています。

なお、発電の種類としては、nuclear power generation「原子力発電」の他にも、thermal power generation「火力発電」、hydroelectric power generationwind power generation「風力発電」、solar power generation「太陽光発電」、geothermal power generation「地熱発電」などがあります。また、「再生可能エネルギー」は、renewable energyです。
ただし、「再生医療」の場合は、renewableは使わず、regenerative medicineと言うので要注意ですね。

policyは「政策・方針・信条」などの意味です。ただし、同じpolicyでも、insurance policyの場合は、「保険証券」と訳すので、注意してください。
なお、生き方に関する「信条」という場合は、credoが使われることが多いです。

push forward ~は「~を進める」。その他、go(charge, forge, press, push) ahead with~という表現もあります。

restartingrestartの名詞形で「再起動」。PCやスマートフォンなどの再起動もrestartです。rebootも同じ意味です。

nuclear power plantsは「原発(原子力発電所)」です。atomic power plant, nuclear power stationなどという場合もあります。


【おまけ】
一般に株式会社には、3つの機関[株主総会、取締役会、監査役会]があり、
そのうち会社の大きな方向性を決める最高意思決定機関が、会社のオーナーすなわち株主(stockholder)の集まりである株主総会(general meeting of stockholders)です。

取締役会(board of director)は、プロとしての経営管理者の実務的な意思決定機関です。
そして、監査役会(board of auditors)は代表取締役(representative director)をはじめ取締役ら(directors)によって適正に経営管理が行われているかをチェックする機関です。

このように、株式会社では、3つの機関が独立しつつ、相互に役割分担をしながら、ある意味ではけん制し合う関係を作り、それが経営に安定感を与えるように工夫されています。

なお、会社のオーナー(株主)は経営の大きな方向性だけを決め、後は経営のプロ(経営者)に任せるべきという考え方を「所有と経営の分離(separation of ownership from management)」と言います。バーリー&ミーンズ(米国の法学者Adolphe A. Barle, Jr. と経済学者Gardiner C. Means)が提唱しました。


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