2015年2月25日水曜日

「絶好の機会」って英語でなんて言う?

※ 絶好の機会 heaven-sent opportunity

【例文】
Shareholders meetings provide heaven-sent opportunities for the top corporate echelons to listen in person to what stockholders want to say while they vent their dissatisfactions.
株主総会は、会社の上層部が株主のぶちまける不満に直接耳を傾けるための絶好の機会を与える。

【だいじな表現】
shareholders meeting=stockholders meeting 株主総会
top corporate echelon (会社の)上層部
in person (人と) 直接、対面で
vent~をぶちまける

【ネイティブスピーカーの発音】



【かいせつ】
Shareholders meetings provide heaven-sent opportunities for the top corporate echelons to ~:株主総会は、会社の上層部に~する絶好の機会を与える

shareholderは「株主」。後に出てくるstockholderも同じく「株主」の意味です。
stockholders meetingは、「株主総会」。shareholders meetingとも言います。
株主総会は、株式会社の3つの機関[株主総会、取締役会、監査役会]の一つです。これについては、最後に【おまけ】で解説しますので、ご覧ください。

provide A for Bで「BAを提供する」です。provide A to Bprovide B with Aも同じ意味です。

「提供する」という意味の表現は、provideのほか、offer, supplyなどがあります。また臓器を提供する場合は、donateを使います。(cf. donor:臓器提供者)

heaven-sent opportunities(opportunityの複数形)は「絶好の機会」。heaven-sentは「神様がくれた・願ってもない」などの意味です。
a golden opportunityも同じ意味です。ほかにもbeautiful opportunity, great opportunity, ideal opportunityなどがあります。
ちなみに、seventh heaven (第七天国)といえば、「至福の状態」という意味なんですよ。

opportunityは「良い機会・チャンス」などの意味です。occasionchanceと似たような意味です。

ところで、fat chance ってどういう意味かわかりますか? fatは「太った」という意味だから、「大チャンス」??  
でも、違うんです!fat chance は、「望み薄」という真逆の意味なんですよ!間違えないように気をつけましょうね。


top corporate echelons「会社の上層部」の意味です。組織の中の「経営陣」を示す言葉とも言えます。top managementとほぼ同じ意味ですね。

echelon(発音→[éʃəlɑ̀n])は、権力階層の「階級・階層」のことです。
同じく「上層部」を意味する表現にはtop brassがあります。また、幹部を意味する表現としては、cadreexecutiveがあります。ちなみに「政党の幹部会」は、caucusと言うのでついでに覚えておきましょう。
会社での「中間管理職」はmiddle management、「下級管理職」は、lower managementと言います。

参考までに、図にまとめました(↓)
            



② listen in person to what stockholders want to say while they vent their dissatisfactions:株主がぶちまける不満に直接耳を傾ける

listen in person toは、listen toの間にin personが挿入された形になっています。

まずin personは「直接・(人と)対面して」という意味です。例えば有名人を「生で(実物を)見た」というときなどに使います。
例)I saw a famous actress in person yesterday.
  昨日、有名な女優を生で見た。

また、「(代理人ではなく)本人が」という場合もin personと言います。
なお、名詞の「本人」は、principal と言います。その反意語はなんて言うでしょう?
答えは、agent「代理人」ですね。

次に、listen to~は「~に耳を傾ける・~を聞く」などの意味です。

何に耳を傾けるのかは、what以下を見るとわかります。
whatは、「何」という疑問詞で使われることも多いですが、ここでは関係代名詞として使われていますので、「~こと」と訳します。

want to~は「~したい」という意味で、want to sayで「言いたい」となります。

whileは、ここでは「~する間、~しながら」という意味の接続詞です。
ventは、ここでは「(不満や愚痴などを)ぶちまける・発散する」です。もちろん、「通気口」という名詞もあります。ちなみに「換気扇」は、ventilating fanと言うんですよ。
dissatisfactionは、satisfaction「満足すること」の反意語で「不満足なこと」です。

と言うことで、while以下を直訳すると「彼ら(株主たち)が不満をぶちまけながら言いたいことに、直接、耳を傾ける」となるわけです。


【おまけ】
一般に株式会社には、3つの機関[株主総会、取締役会、監査役会]があり、
そのうち会社の大きな方向性を決める最高意思決定機関が、会社のオーナーすなわち株主(stockholder)の集まりである株主総会(general meeting of stockholders)です。

取締役会(board of director)は、プロとしての経営管理者の実務的な意思決定機関です。
そして、監査役会(board of auditors)は代表取締役(representative director)をはじめ取締役ら(directors)によって適正に経営管理が行われているかをチェックする機関です。

このように、株式会社では、3つの機関が独立しつつ、相互に役割分担をしながら、ある意味ではけん制し合う関係を作り、それが経営に安定感を与えるように工夫されています。

なお、会社のオーナー(株主)は経営の大きな方向性だけを決め、後は経営のプロ(経営者)に任せるべきという考え方を「所有と経営の分離(separation of ownership from management)」と言います。バーリー&ミーンズ(米国の法学者Adolphe A. Barle, Jr. と経済学者Gardiner C. Means)が提唱しました。
See you(^^)/~~

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宮崎哲也著
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明日香出版社