※危険ドラッグ dangerous drug
【例文】
The employee tried dangerous drugs which
cause hallucinations and stimulant effects.
その従業員は、幻覚と興奮作用をもたらす危険ドラッグに手を出した。
【だいじな表現】
try 試みる・試しにやってみる・手を出す
hallucination 幻覚
stimulant effect 興奮作用
【ネイティブスピーカーの発音】
【かいせつ】
① The employee tried:その従業員は、~に手を出した
employeeは「従業員」。employは「雇う・雇用する」ですが、語尾にeeが付くと「雇われる人」という意味になります。
incoming employeeは「新入社員」のことで、rank-and-file employeeは「平社員」の意味です。
その他、「従業員・社員」という表現には、member, staff, workerなどがあります。
ちなみにemployeeの反意語は、employer「雇用主」です。
このように語尾に“ee”と”er"を付けて反意語関係を作る単語の組み合わせはほかにもあります。詳しくは【おまけ】をご覧ください。
tryは「試みる・試しにやってみる」という意味です。ここではtriedと過去形になっていますので、「試みた」となります。ただし、目的語がdangerous
drugと違法なものですので、良くないことをしてしまったという意味合いで「手を出した」と訳しています。
ちなみにtry to~は「~することを試みる・~しようとする」という意味です。
ただし、tried to~と過去形になった場合には、「やってみたけどダメだった」という否定的なニュアンスが強くなります。
また、「~しようと努めている」という場合は、be動詞+out to~という表現もあります。
なお、「一生懸命に~しようとする」と言いたい場合には、strive to~を、「必死で~しようとする」と言いたい場合にはstruggle to~を用います。なお、「しきりに~したがる」と言いたい場合には、eager to~を使うとよいでしょう。
② dangerous drugs which
cause hallucinations and stimulant effects:
幻覚と興奮作用をもたらす危険ドラッグ
dangerous drug(s)は「危険ドラッグ」です。
本文にもあるように、危険ドラッグはhallucinations
and stimulant effectsつまり「幻覚と興奮作用」をもたらすドラッグです。
かつては「脱法ドラッグ(quasi-legal drug)」と呼ばれていましたが、2014年7月に「脱法ハーブ(quasi-legal
herb)なども含めてその危険性を強調するために、「危険ドラッグ」という呼称に変更されました。
その他、危険ドラッグに関連する用語を紹介しておきます。
・addictive:中毒性・依存性
・derangement:精神錯乱
・loss of consciousness:失神・意識の喪失
・narcotic and stimulant drugs:麻薬・覚醒剤
またeffectは「効果・影響」という意味を表すポピュラーな表現ですが、ここでは「作用」の意味です。
effectは、何かの原因により引き起こされる結果を意味しますので、必ずしも良い結果とは限りません。「影響」や「作用」という訳をつけることがあるのはそのためです。
例えば、effect of smokingは「喫煙の影響」、side-effectと言えば「副作用」、aftereffectと言えば「後遺症」です。ちなみにaftershockは、「余震」という意味になるんですよ。
「因果関係」は、relation of cause and effect(=causal link, causal relationship)と表現できます。
ちなみに、effectに綴りが似た単語にaffectがあります。これは、名詞として使うときは「感情・情緒」、動詞として使うときは「影響を及ぼす・感動させる」などの意味になります。
【おまけ】
語尾に“ee”と”er"を付けて反意語関係を作る単語の組み合わせの例は、次の通りです。
・examinee「被験者」/examiner「試験官・検査官」
・franchisee「フランチャイズ加盟店」/franchiser「フランチャイズ本部」
・licensee「ライセンスを受ける人・免許所有者」/licenser「ライセンスを与える人・免許を与える人」
・trainee「訓練生」/trainer「訓練する人」
ここ数年で危険ドラッグ(脱法ドラッグ)にかかわる交通事故が急増し、社会問題となっています。こうした薬物を使うと幻覚や妄想(hallucinations
and delusions)を伴うことから、気づいたら大事故を起こしていたというケースが多いようです。
違法薬物や危険ドラッグの利用は、本人をむしばむだけでなく、まったく関係ない人も巻き込む恐れがあるため、今後いっそうの取り締まり(crackdown)の強化が必要ですね。
cf. crack (clamp) down on~「~を取り締まる」
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