※
〜に暗い影を落とす cast a pall
over~
【例文】
A sharp yen's hike will cast
a pall over the current Japan's economic lull, and teeter, crimp and hobble its
economic recovery.
急激な円高は、現在、小康状態にある日本経済に暗い影を落とし、その景気回復を揺るがし、妨げ、足かせとなるだろう。
【だいじな表現】
・yen's hike 円高
・pall 暗い雲
・lull 小康状態
・teeter ぐらつかせる 揺るがす
・crimp 妨げる 妨害する
・hobble 足かせ(となる)
【中学英文法によるかいせつ】
①
A
sharp yen's hike
yen’s hikeは、「円高」。sharpがついているので「急激な円高」となります。円高とは、外国通貨に対して日本円の価値が上がることです。
たとえば、1ドル=90円と1ドル=100円を比べた場合、1ドル=90円のほうが円高です。
円高の反対は円安で、英語では、weaker yenなどと表現できます。「弱い円」という意味ですね。円安や円高の英語表現はいろいろありますので、書いておきます。
円高:high yen, rising yen, strong yen,
yen’s hike など
円安:cheap yen, lower yen, weak yen, yen’s decline, yen’s fallなど
円安:cheap yen, lower yen, weak yen, yen’s decline, yen’s fallなど
ちなみに、yenは、「円」のことですが、発音は、「イェン」ですよ。
②
will
cast a pall over
willは、未来を示す助動詞で「~だろう」などと訳します。この後に出てくる動詞すべて
(cast, teeter, crimp, hobble)にかかっています。
cast a pall over~は、「~に暗い影を落とす」。
dark clouds loom over~, cast a shadow over~も同じような意味です。pall とは、「暗い雲」あるいはcoffin(棺:ひつぎ)や棺衣(かけぎ:棺をおおう布)という意味です。
また、cast a chill over~やthrow cold water on~は、「~に冷水を浴びせる」、さらにkeep
(put) a damper on~で、「~に水を差す」という表現もありますよ。
③
the
current Japan's economic lull, and teeter, crimp and hobble its economic
recovery
the current Japan’s economic
lullは、直訳すると「現在の日本経済の小康状態」ですが、日本語としてわかりづらいので、「現在、小康状態にある日本経済」と訳しています。
teeterは、「ぐらつかせる・揺るがす」。アメリカ英語では、「シーソーに乗る」という意味もあります。「シーソー」という名詞は、teeter(-totter)、またはseesaw。
なお、「ぐらつかせる」を表す言葉として最も頻繁に使われる単語は、shakeです。shake the foundation of~や、shake~to one’s (very)foundationは、「~を根底から揺るがす」という意味です。cf. shock~to the core「~の根幹を揺るがす」
crimpは「妨げる・妨害する」。もとは、しわやひだを作るという意味です。
「妨げる」の類語としては、deter, forestall, hamper, hinder, hobble, impede, preventなどがあります。
hobbleは、「足かせ(となる)」「妨害する」という意味です。「足を引きずって歩く」や「よろよろ歩く」もhobbleと言います。
「足かせ」「桎梏(しっこく)」を表す名詞としては、fettersやshackles がよく使われています。
なお、「足が不自由な」を表す単語としては、lameがあります。
cf. lame duck 「足が不自由なアヒル」→「レイムダック」「死に体」
its economic recoveryは、「(日本の)景気回復」。
【今日のまとめとおさらい】