【今日のビジネス英語表現】
※ 細心の注意を払う 慎重に振る舞う tread carefully
【例文】
The CEO, who is known as a
short-term profit supremacist, should tread carefully to avoid an interfaith
clash within the company.
短期利益至上主義者として知られるそのCEOは、社内での宗教対立を避けるべく細心の注意を払うべきである。
【ネイティブスピーカーの発音】
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【だいじな表現】
・CEO(Chief Executive
Officer) 最高経営責任者
・short-term profit 短期利益
・supremacist 至上主義者
・an interfaith clash
宗教対立
【中学英文法によるかいせつ】
この文を分解して、それぞれを訳すと、こんな感じになります(↓)
① CEO は、Chief Executive Officerの略で、最高経営責任者と訳します。
日本の「社長」や「代表取締役」などと同じような意味合いで使われます。
企業の役員は、アメリカの影響もあり、責任分担を明確にするため、「最高~責任者(Chief ~ Officer)」という肩書で呼ぶ企業が増えています。
ほかにも企業の役職者を示すときには、アルファベット3つを組み合わせた略号が使われることが多いので、表にまとめておきますね。
↓ ↓ ↓ ↓
whoは、関係代名詞で、先行詞はthe CEOです。
whoからsupremacistが、the CEOを修飾(説明)しています。したがって、この文章の主語は、The CEOからsupremacistまでです。
be known as~で「~として知られている」。
be動詞+過去分詞(known)は、受動態で「~されている」と訳します。
short-term profitは、「短期(的な)利益」。長期(的な)利益は、long-term profitです。
supremacist は、「至上主義者」。例えばwhite supremacistは、「白人至上主義者」のことです。
なお、かつてオーストラリア(豪州)でとられた白人優先の政策である「白豪主義」は、White Australia
Policyと言います。
ついでに言うと、米国の心理学者のアブラハム・マズローが認めた悟りの境地とも言うべき至福の体験は、Peak Experience「至高体験」と呼ばれています。
② shouldは、義務を示す助動詞で「~すべき」と訳します。
tread はもともと何かを踏みつけたり、押さえつけるなどの意味です。
なお、shouldの類似表現として、be ought to~があります。
また、had better +動詞の原形で、「~したほうがよい」という表現もありますが、そのニュアンスはshould より強く、むしろmust、すなわち「~しなければならない」に近いものがあるとされているので、注意が必要です。
ついでに言うと、be supposed
to~で、「~することになっている」という表現もあるので、一緒に覚えておきましょう。
tread carefully to~で、「~するために慎重に行動する(事を運ぶ)」。
avoidは「避ける・回避する」。ほかに「回避する・阻止する」という意味の英語表現には、avert, escape, evade,
preventなどがあります。
an interfaith clashは、「宗教対立」。
clashは、もともと物などがぶつかるときの「ガチャン」という音のことで、特に音を立てて衝突することを示す表現です。また、「(思想などの)対立」という意味もあります。考え方が対立する場合はconflictを使います。
clashと似た綴りの単語にcrashがあります。これは、特に大きな音を立てて壊れることを意味します。
例)crash a glass
against a wall
(コップを壁にガチャンとぶつけて粉みじんに壊す)
『ランダムハウス英和大辞典』小学館、p.597
また、列車や自動車などの「衝突」、あるいは飛行機の「墜落」や機体の一部を破壊しながら行う「不時着」もcrashです。
コンピュータプログラムが、途中で強制的に終了する、という意味もあります。
さらに、これらと綴りが似ている単語にcrushがあります。これは、物を押しつぶすことや、くしゃくしゃにすること、粉々にすることなどを意味します。
withinは「~内の」という意味の前置詞ですので、within the companyは、「社内で」という意味です。
should tread carefully to
avoid an interfaith clash within the companyを直訳すると「社内の宗教対立を避けるために慎重に行動すべきである」となります。
ただし、日本語として少しわかりづらいので、「社内での宗教対立を避けるべく細心の注意を払うべきである」と訳しました。
【今日のまとめとおさらい】