2014年6月2日月曜日

「喫緊(きっきん)の課題」って、英語で何て言う?

※喫緊(きっきん)の課題:an urgent (and vital) task

【例文】
It is an urgent task for the company to improve its MOT.
その会社にとって、技術経営を改善することが喫緊の課題である。

【だいじな表現】
MOT (Management of Technology) 技術経営

【中学英文法によるかいせつ】
この文は、次のように分解できます。
It is an urgent task/②for the company/③to improve its MOT.

It is an urgent task
この文の主語はit"です。といっても「それは・・・」という訳はNG
この”it"は、言ってみれば見せかけの主語で、
実際には、③の“to improve its MOT”が、本当の意味での主語です。

ということで、このような”it”は、形式主語と言います。
主語が長くなるのを避けるときに使われる用法です。

It+be動詞 ~ for A to”で、「Aにとって…が、~である
という訳になります。「~」には、形容詞または名詞が入ります。
一応、そういう文の作りである、ということだけを
頭に入れて、次に進みましょう。

urgent taskは、冒頭にあるように「喫緊(きっきん)の課題」です。
緊急を要する課題ですね。pressing matterも同じような
意味で使われます。

ちなみに、「緊急の」を示す単語には、
urgentのほかにemergent”があります。

例えば、emergentが名詞化(emergency)して、
emergency medical careと言えば、「救急医療」を指します。

どちらも「緊急」という意味ではありますが、
urgentは、業務などが緊急を要するときに使われ、
emergent“は、健康や生命を脅かすような緊急事態の
ときに使われることが多いようです。

for the company
It+be動詞 ~ for A to”で、「Aにとって…が、~である
となると、先ほどお話ししましたね。

この“for A”に当たる部分ですので、「会社にとって」となります。

to improve its MOT.
It+be動詞 ~ for A to”のto“に当たる部分です。

improve”は「改善する」「向上させる」などの意味です。
同義語として、ameliorate, better, mend, revampなどがあります。

its MOTitsは、言い換えると”the company’s(その会社の)です。
MOTは、”Management of Technology"の略で、「技術経営」です。

確かに、この文の主語は、to以下ですが、具体的に
improveを行うのは、the companyです。

このように、to以下の動作の主語に当たる名詞は、
forの後ろに置きます。このような主語は、意味上の主語
と言います。

日本の製造業は、高い技術力を持ちながら、
MOTがうまくできず、グローバル競争で後れを取った
という見方もあります。

スイスのビジネススクールであるIMDが毎年発表している
国際競争力ランキングでは、バブル期には1位を占めていましたが、
その後、大きく低下し、今年は21位です(2014年世界競争力年鑑)

IMD国際競争力ランキングの推移(1993年~2013年)


出典:文部科学省「平成25年版 科学技術白書 」p.43
   

今回の英文では、「その会社にとって、MOTが喫緊の課題」
としましたが、実は、MOTは、日本の製造業全体にとっても

喫緊の課題と言えますね。

【今日のまとめとおさらい】



See you(^^)/~~~


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