※ 多くの課題が残されている a
number of challenges lie ahead
【例文】
Progress has been made
toward concluding the M&A contract, but a number of challenges still lie
ahead.
そのM&A契約の締結に向けて進展はあったが、まだ今後に多くの課題が残されている。
【ネイティブスピーカーの発音】
【だいじな表現】
make progress 進展する
conclude a contract 契約を締結する
M&A (Mergers & Acquisitions) 企業の合併・買収
【かいせつ】
① Progress
has been made toward concluding the M&A contract:
そのM&A契約の締結に向けて進展はあった
progressは「進展」。make progressで「進展する」です。ここではhas(have) been madeと受動態になっていますので、「進展はあった」と訳しています。
progressには「前進」という意味もあります。advance
to, go ahead, move forwardなども「前進」です。
また、「~を推し進める」という意味の表現には、proceed with~やforge(charge, go, press, push)
ahead with~がよく使われます。
ちなみに「発展」はdevelopmentです。
towardは「~に向けて」。
conclude a contractは、「契約する」。
make a contract, ink a
contractも同じく「契約を結ぶ」「契約を締結する」という意味です。
なお、contract には、「罹患(りかん)する」と言う意外な意味もあるので、要注意ですね。He
contracts lung cancer.彼は肺がんに罹患している。
M&Aは、Mergers and
Acquisitionsの略で、日本語では「企業の合併・買収」と呼ばれることが多いです。詳しい内容は下の【おまけ】をご覧ください。
② but
a number of challenges still lie ahead:しかし、まだ今後に多くの課題が残されている。
a number of ~は「~の数」。numberは「数・数字」という意味でよく知られていますね。
ただし、a number of~は「多数の・いくつかの」という意味です。ここでは~の部分にchallengesが入りますから、「数多くの課題」という意味です。
ただし、the number of~は「~の数」と訳します。
aとtheの違いですが、意味が大きく違いますので注意しましょう。
stillは「まだ・いまだに」という意味の副詞です。
副詞は名詞以外(動詞・形容詞・他の副詞)を修飾する品詞です。
lie aheadは「前途に控えている・目の前にある」という意味です。「いまだに課題が目の前にある」わけですから「課題が残されている」という訳になっています。
ちなみに、「前途多難」もlie aheadを使って表現できます。
・a rough road lies
ahead
・a bumpy road lies
ahead
lieは、もともと「横たわる」という意味です。
ただしlieは、動詞の場合、「横たわる」「(ある状態)のままでいる」のほか「嘘をつく」という意味もあります。名詞の場合は「うそ」「虚偽」となります。
動詞の変化も意味によって微妙に違います。
横たわる、という意味の場合は、lie(原形) lay(過去) lain(過去分詞)
と変化しますが、嘘をつく、という意味の場合は、lie(原形)
lied(過去)
lied(過去分詞)と変化します。
ついでに言うと、横たえるという場合は、lay(原形)laid(過去)laid(過去分詞)と変化しますよ。
【おまけ】
日本でM&Aという言葉が有名になったのは、2005年の「ライブドアVSフジテレビ騒動」がきっかけでした。
単なる合併・買収は日本でも行われていましたが、このとき、「敵対的買収(hostile acquisition, hostile takeover)」をマスコミが大々的に取り上げたため、各社がこぞって敵対的買収防衛策を講じるようになっていきました。
買収のために証券市場で買収対象会社の株を買い進めることをTOB(takeover bid)と言います。
ちなみに、防衛策としては、「ポイズンピル(poison
pill)※」などが知られています。
※ポイズンピル:ある企業が大量に株を取得されて敵対的買収の危機が迫った時に、新たに株式を発行するなどして買収されるのを回避する方法。
なお、友好的買収は、friendly
takeoverと言います。主なM&Aの類型を参考までにまとめました。
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