2014年4月11日金曜日

えっ?中国が米国債を売る?!  

今、米国で、ある問題に関して、

密かに大きな懸念が広がっている。


それは、中国が米国債を大領に

売るのではないかという懸念である。


理由は、次の2つである。


1つは、シャドウバンキング問題で

中国が国内で大量の資金を

用意しなければならなくなる

可能性がある。


2つ目は、尖閣諸島や南沙諸島への

海洋進出や一方的な防衛識別圏設定

など、最近の中国の武力を背景とした

現状変更の企図に対して、米国が厳しい

対決姿勢をとっている。


周知の通り、中国は米国債最大保有国

であり、前米国債の4分の1は中国

が握っている。


万一、中国が米国債を大量に売れば、

米国経済だけではなく、世界経済に

大混乱を招くことは必至である。


といっても、中国が米国債を売る確率

はかなり低い。


この懸念は、いわゆるテールリスク

である。


テールリスクとは、起こる可能性は

極めて少ないが、実際に起こって

しまうと、甚大な被害が生じるリスク

のことである。


その意味で、中国が米国債を売る

というテールリスクは、

杞憂(きゆう)に終わる可能性も

高いのだが、かといって、

完全に無視するわけ

にもいかず、悩ましい問題だ。


いずれにしても、私たちは、

これからも、この問題を頭の片隅

に置いておく必要はあるだろう。