※ 〜にやきもきする stew over 〜
【例文】
The representative director is
stewing over the alteration of the competitor's strategy.
代表取締役は、ライバル会社の戦略変更にやきもきしている。
【ネイティブスピーカーの発音】
【だいじな表現】
・representative director 代表取締役
・alteration 変更
・competitor 競争相手 ライバル企業 競合
・strategy 戦略
【かいせつ】
representative directorは、「代表取締役」。取締役会(the board of directors)のトップにいる人です。
代表取締役は、社長やCEOと同じような意味で捉えられることが多いですが、法的に定められた役職名は代表取締役のみです。なお、代表取締役は複数置くことも可能です。
なお、取締役会は、株式会社の三大機関の1つです。これについては、【おまけ】にまとめておきます。
stew overは、「やきもきする、気を揉む」。
stewは、肉などをとろ火で煮るという意味です。
肉や野菜を煮込んだ料理(シチュー)も、英語ではstewです。
例)beef stew(ビーフシチュー)
ここでは、「be+~ing」という現在進行形になっていますので、厳密に訳すと「やきもきしているところである」となります。
ちなみに、「やきもきする」という意味の英語にhave ants in
one’s pantsがあります。これは、アメリカの口語で、直訳するとズボンのなかにアリがいるという意味です。確かにやきもきしますよね。
alterationは、変更や改造などを意味します。changeも同じように使えます。洋服などのリフォームもalterationを使うことがあります。
competitorは、「競争相手」という意味ですが、ここでは「ライバル企業・競合(会社)」の意味です。rival corporationという表現もありますが、どちらかと言えば、competitorのほうがよく見かけます。
ビジネスには、ライバル企業もいれば、協力企業もいます。
協力関係にある企業は、complementor(補完企業・協力企業)やpartner companyなどと言います。また、そのままpartnerを使う場合もあります。
さらに、「提携企業」という場合には、affiliated
companyを使います。
strategyは「戦略」。よく混同される表現にtactic(戦術)があります。
日本語で見るとよく似ているように感じますが、下記のようにその意味するところは大きく異なるので、注意が必要です。
↓ ↓ ↓ ↓
【おまけ】
一般に株式会社には、3つの機関[株主総会、取締役会、監査役会]があります。
これらのうち株主総会(the general meeting of
stockholders)は、会社の大きな方向性を決める最高意思決定機関で、会社のオーナーすなわち株主(stockholder,
shareholder)の集まりです。
取締役会(board of director)は、プロとしての経営管理者の実務的な意思決定機関です。
そして、監査役会(board of auditors)は代表取締役(representative director)をはじめ取締役ら(directors)によって適正に経営管理が行われているかをチェックする機関です。
このように、株式会社では、3つの機関が独立しつつ、相互に役割分担をしながら、ある意味ではけん制し合う関係を作り、それが経営に安定感を与えるように工夫されています。
なお、会社のオーナー(株主)は経営の大きな方向性だけを決め、後は経営のプロ(経営者)に任せるべきという考え方を「所有と経営の分離(separation of
ownership from management)」と言います。バーリー&ミーンズ(米国の法学者Adolphe
A. Barle, Jr. と経済学者Gardiner C. Means)が提唱しました。
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